美豆兎の備忘録

日常と制作風景。陶芸と登山と猫。好きなものとこと。

いよっ!職人!

先日、自宅マンションの網戸が外れて落下してしまいました。(我が家は3階)

幸い下に通行人がいなくてホッといたしましたが

網戸を回収した所、無惨にも網戸はひし形に歪み、一番衝撃が当たった

角の部分は スプーンのように『くるりん♪』となってしまいました。

すぐに『大家さ~ん、助けて~』と電話をしてしまうヘタレな店主。

何かあればちょくちょく、助けて頂いております。

そこで来て頂いたおじさん達は以前に 

お風呂のドアがとうとうイカレたときにも

来て頂いて、その完璧で妥協を許さないお仕事ぶりに店主が

すっかり惚れ込んでしまった方達でした。

ソツが無く、無駄の無い動き。

簡潔で的確、なのにどこか のどかで落ち着いた仕事ぶり。

そしてそこはかとなく漂う 品格。

長年の勘てやつなんでしょうか。

音や手触りなんかで 『あ~問題は●●だね~』と即解決。

お風呂のドアの時は、仕上がったドアの縁のパッキンを

手で触って確かめていた頭領が『こんなのはイヤだね~』のダメ出し。

もう一度やりなおし。

先にその部分を見せて頂きましたが、とてもきれいな仕上がりで

どこがイヤなのか、私にはまったくわかりませんでした。

ドアの開閉にちょっとのノイズも許さない。

何度も開け閉めを繰り返しながらの微調整。

顔は恐いが気さくな親方らしき人と(私は心の中では頭領と呼んでいる)

作業中のおじさんとのなごやかな会話の中で

どんどんお仕事が進んで行く。

かっこいい!(ハート)

用も無いのに、手際の良さにうっとりしながら

これまたおじさんたちのしぶーい会話に聞き入って

『作業場に置いてきた道具が一式盗まれちまって』

『今は世知辛い世の中よ。昔とはちげーよ』

『まったくだ。手に合う道具見つかるまで 100均よ(笑)』

『なもんだから 半端な仕事になるのよ』

『まったくだ』

みたいな。。シビレル。

部外者なのにうんうんとうなずき

あらまー 大変なんですねーと「ま、ま~ コーヒーでもどうぞ」

ちょびっとでも仲間に入りたい店主。

へたれな網戸は すごく立派になって

何度も開閉、開閉と微調整を繰り返した後 

素晴らしい使い勝手のよい網戸に変身。

ついでに見て頂いた他の網戸達も するする~と流れるように

開閉出来るようにして頂けた。

こんなに長々書いたのに 伝えきれたのでしょうか 彼らの魅力。