美豆兎の備忘録

自宅工房でカバンを制作しながら、ベランダ猫の世話やカメラ、ヨガや彫刻、サムタイム骨董のお呑気ブログです。

母子家庭、高額のローンとともに飄々(ひょうひょう)と生きる。

 

 

 

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と 最強M子のはなし。

 

 

友人の中にはなかなかのツワモノがいて

 

昨日は 母子家庭でパート生活しながら

 

高額のローンを払い続けている

 

M子と久しぶりに銀座で会った。

 

 

数年前に夫の浮気で離婚。

 

当時住んでいたローンの残ったマンションを

 

M子と子供がそのまま住めるように

 

毎月のローンは浮気夫Gが

 

「養育費とともに支払います」とのことで 慰謝料なしで

 

離婚に合意した経緯があった。

 

 

私がこの件に関わったのは M子

 

魔が差したんだろう。

 

人付き合いに 慣れ合いやもたれ合いをきらう彼女は

 

浮気の始まったGの豹変に戸惑いながらも 

 

誰にも相談せずに過ごしていたある日

 

「ランチしよ♪」と誘った

 

 

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いつも脳天気な私に 打ち明けてしまった。

 

「離婚することになったんだ」

 

 

 

 

 

普段と変わらない可愛らしい舌足らずの口調で。

 

 

 

 

私は面食らった。

 

あまりにも思いがけないはなしで

 

しかもおだやかに話しているので。

 

 

仲が良さそうで、幸せそうで

 

私は安心しきっていた。

 

 

人ってわからないね。

 

真面目なヒトってイチズでコワイね(G)

 

 

 

 

M子は連日連夜、離婚を迫るアタマがヘンになった夫に

 

恐怖とさすがに嫌気がさし

 

早々に離婚に応じようとしていた。

 

 

修復不可能の決まったものなら 前に進むしか無い。

 

 

私の経験と知識で助けられるならと

 

まずは離婚と母子家庭の知識となる本を勧め

 

M子の望むとおりになるように

 

離婚後のGの義務と責任を明記した

 

公正証書を作成するために司法書士に会いに行った。

 

そして後日

 

夫婦と親族は話し合いをしたようだ。

 

 

 

Gは不倫相手と即再婚。

 

 

 

そうして1年ほどしたある日 

 

「給料が下がった。家のローンを支払えなくなった」

 

 

 

(よくある話だがGにも事情がある)

 

仕方がないので 毎月のローンはM子が支払い

 

そこに住み続けている。

 

 

 

 

月々のローンは マジでかなりの高額。

 

 

(なんのための公正証書かわからなくなったけど

 

こんな理不尽は世の中ザラにあるよね)

 

 

「安い賃貸に引っ越せばいいじゃん」とか

 

「2つもパート掛け持ちするくらいなら 正社員とか・・・」

 

 

などなどのアドバイス

 

周りからたっぷり言われてるであろう。

 

でも本人は腹をくくったのだ。

 

なので

 

私はおせっかいもそこそこにしている。

 

 

なんといっても 母子家庭。

 

M子はずーっと主婦だったので 資格やスキル

 

運転免許さえ持っていない。

 

そんな主婦だったひとが 夫の浮気と離婚に絶望せず

 

どうやって生活を維持しているのか

 

パートを掛け持ちしてるにしても

 

たかが知れている収入のなか

 

夫がいるわが家でさえも支払えないような高額のローンを

 

彼女はなぜ払えているのか。

 

なぜそんなに平気そうなのか。

 

なぜグチも悪口も出ないのか。

 

 

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M子はもともとかなりの倹約、節約家。

 

それは知りあった若い時から しっかりしたものだった。

 

現在は まだ暗い早朝からバイトが始まり、

 

仕事が上がればそのまま次のバイトへ直行。

 

夜遅くまで残業をして 実家に寄り

 

(食事は助けてもらっているらしい)帰宅。

 

 

この繰り返しを数年間、続けている。

 

毎日。

 

エブリデイ。

 

 

もちろん、子育てと家事も平行しており

 

趣味や娯楽は皆無。

 

友人との気ままな飲み会に興じる余裕など 

 

1ミリもない。

 

この2年間 たった1日の休みもなかった。

 

子供が卒業して働くようになり 少しだけ余裕ができ

 

今日は早朝からひと仕事してきたものの

 

午後から出るバイトはお休みをとって

 

なのでわたしと ランチしている。

 

普通は耐えられない。

 

アルカトラズにだってホリデイぐらいはあっただろう。

 

 

 

 

固い意志と、強い精神力だね~

 

と感心していたら 

 

本人曰く

 

「とにかくなにも考えない。 ただ毎日をくり返す」

 

のだそうだ。

 

 

 

極意。

 

 

 

私も死にたくなったらそうしよう。

 

 

 

すごいよ、M子。

 

尊敬するよ。

 

なのになんでそんな、ヘラヘラして平気そうなの。

 

悲壮感がまったく無いよ。

 

アタマは大丈夫か。おい。

 

 

ここには書けないくらい 離婚の件も

 

そして今だって本当は貧困と困窮の日々なんだろうけど

 

話す本人は飄々(ひょうひょう)としていて 

 

清々しい顔でいる。

 

ショーシャンクのようだ。

 

 

 

 

 

私は薄情者なので

 

「ある意味 オイシイハナシだよ。本にしろ」

 

と勧めたが「それは無理!」とのこと。

 

ならば

 

私がいつかエッセイでも書くような作家になったら

 

(ならないが)

 

彼女に起きたこと 

 

そして何も考えずに繰り返してきた毎日のことを

 

書いてみたい。

 

そして売れたら印税の一部で

 

 

「こんなものいらないよう」

 

 

と彼女が言いそうな 

 

「純金のまねき猫」なんかをシャレで買って贈ろう。

 

 

これくらいのオチがあっていい。

 

 

 

 

 

 

浮気夫Gは現在、浮気相手と幸せに過ごしているのだろうか。

 

いや、ないな。

 

でも彼のことはもう、どうでもいいな。

 

 

 

それより M子の人生の方が

 

ずーっと絵になる。

 

うつくしい景色のなか まっすぐに立ち

 

おだやかに微笑んでいる彼女が わたしにはみえる。

 

 

 

 

 

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で、彼女に触発されたのでわたしも

 

今月はお金を使わないケチケチな

 

「アルカトラズ月間」とする。

 

(働け)